 |
 |
清水建設株式会社
建築事業本部
企画部
部長
高松啓氏 |
 |
清水建設株式会社
建築事業本部
企画部
主査
水田定光氏 |
|
国内・海外にネットワークを広げる清水建設。発展が著しいアジアにおいても、同社の技術力と品質は高く評価され、さまざまなプロジェクトに参画している。
そのひとつが、シンガポールの玄関となるチャンギ空港第3ターミナルの建設プロジェクトだ。2006年の竣工を目指して建設工事が進められており、完成後はターミナル全体の旅客収容能力でアジア最大規模になるといわれる。
「チャンギ空港第3ターミナル建設は、ビッグプロジェクトであるだけに、全社的な支援体制が欠かせません。ITの支援を行う企画部や、生産技術統括、設計プロポーザル統括など技術の粋を結集したプロジェクト支援体制を、海外支店と連携しながら整えています」と話すのは、建築事業本部 企画部部長の高松啓氏だ。
この支援体制を確立する上で、「5300km離れた東京とシンガポールを結び、あたかも同じ場所で打ち合わせしているかのようなIT環境を構築したい。その解決策がテレビ会議だったのです」(高松氏)。清水建設では、いくつかのテレビ会議を比較・検討した結果、2003年1月にNTTアイティのWeb会議サービス「MeetingPlaza電網会議室サービス」を採用した。
「我々が求めていたのは、多地点接続が可能なことに加え、画像・音声の通信品質が高いこと、パソコンやネットワークに特殊な設定が不要なため、すぐに利用できることなどです。この条件をもとに、情報システム部と協力してシステムを選定し、採用を決めました」と、IT活用の側面から同プロジェクトを支援する建築事業本部 企画部主査の水田定光氏は述べる。
細かな設定が不要ですぐに利用できることを評価したのは、現場事務所の場合、必ずしもITに熟知したスタッフがいるとは限らないからだ。「MeetingPlazaは導入後の運用も容易で、カメラやマイクの設定方法を覚えれば誰でもすぐに使えるようになります」と、テレビ会議開催の運用を担う海外支店 生産支援センター 主査の木元正氏は話す。
|
 |
 |
清水建設株式会社
海外支店
生産支援センター
主査
木元正氏 |
 |
清水建設株式会社
情報システム部
野村裕一氏 |
|
「MeetingPlaza電網会議室サービス」は、パソコンとインターネットを用いて手軽にテレビ会議が行えるASP型のサービス。会議参加者はWebブラウザ、CCDカメラ、マイクを搭載したパソコンを、NTTアイティがインターネット上で運用するサーバーに接続するだけで、国内外との遠隔会議が行える。また、ワープロソフトや表計算ソフトなどで作成した資料を共有できる「文書共有機能」や、会議の内容をローカルのハードディスクに記録できる「ローカル記録/再生機能」などを装備している。
チャンギ空港第3ターミナル建設プロジェクトでのテレビ会議導入にあたり、情報システム部では、MeetingPlaza電網会議室サービスの利用を建築事業本部に提案している。情報システム部では、従来から電話やメールに続く新しいコミュニケーション手段としてテレビ会議に着目し、さまざまなシステムやサービスを調べていたという。
「かねてから既存のパソコンとインターネットを利用して手軽にテレビ会議が行えるサービスを探しており、MeetingPlaza電網会議室サービスは、まさに私たちの要求に合致していました」と情報システム部の野村裕一氏は述べる。
その要求とは、多地点接続に加え、通信環境に応じた設定が可能なことだ。「日本やシンガポールなどと異なり、海外にはブロードバンド環境が未整備の地域もあります。今後の海外での活用を視野に入れ、MeetingPlazaを提案しました」(野村氏)。また、ASP型のサービスを利用することにより、サーバーの運用管理の手間が不要になる利点も評価したという。
清水建設では、MeetingPlaza電網会議室サービスのアクセス回線として、本社は12MbpsのADSL、シンガポール営業所及び空港建設事務所は1.5MbpsのADSLを利用して円滑な多地点テレビ会議を実施している。
|
 |
 |
|
|
MeetingPlaza電網会議室サービスは、プロジェクトの定例会議に利用され、木元氏は「構造の模型を作成して技術的な検討を行い、会議でその模型を示しながら説明するなど、電話やメールでは困難な内容もわかりやすく伝えられます。また、大人数の会議が可能なため、各部署間の情報共有化を促進できます」と導入効果を述べる。
また、テレビ会議のみならず、空港建設現場に持ち込んだビデオカメラと無線LAN対応パソコンを利用して、建設工事の進捗状況をライブ中継するといった使い方をしている。「工事箇所をもっと詳しく見たいといった東京の技術者の要望にも、現地のスタッフがビデオカメラのズームを使って対応でき、実際の工事箇所を参照しながら効率的な会議を実現しています」(水田氏)。
さらに、清水建設ではこの夏、約400名の社員を東京本社のホールに集め、空港建設の「バーチャル見学会」を実施している。「チャンギ空港第3ターミナルの建設では、当社が独自に開発した工法を採用しており、国内の社員からもぜひ見学したいという声が寄せられていました。実際に現地に行くとなると時間も旅費もかかりますが、バーチャル見学会であれば密度の高いコミュニケーションが可能です」と高松氏はその狙いを話す。
バーチャル見学会では、空港建設用に作成されたシミュレーション映像と、MeetingPlazaを介して送られてくる空港建設現場のリアル映像を対比させながら、現地の担当者が工法や進捗状況などを説明。東京と現地との質疑応答などもテレビ会議で行われ、参加者には好評だったという。
建築事業本部と海外支店では、シンガポールでの大きな導入効果を踏まえ、他の海外プロジェクトにテレビ会議を活用する計画もある。世界を舞台に活動する清水建設にとって、MeetingPlaza電網会議室サービスの役割はますます大きくなるにちがいない。
|