NTTアイティ株式会社 MeetingPlaza電網会議室サービス
研修医向け遠隔セミナーや遠隔医療にMeetingPlazaを積極活用

信州大学と長野県内関連病院の統一研修プログラムを推進
信州大学医学部 産科婦人科学教室 教授医学部附属病院 副院長卒後臨床研修センター長小西郁生氏
信州大学
医学部
産科婦人科学教室 教授
医学部附属病院 副院長
卒後臨床研修センター長
小西郁生氏
医学部附属病院医療情報部 副部長・講師坂田信裕氏
信州大学
医学部附属病院
医療情報部 副部長・講師
坂田信裕氏
 信州大学医学部附属病院は、診療・教育・研究という大学病院としての使命遂行のため、高度な先進医療で地域の医療と福祉の向上に寄与するとともに、次代を担う医療人の育成を理念としている。高度先進医療では、肝移植などの移植医療や遺伝子治療などをはじめ、新たに先端心臓血管病センターを立ち上げるなど、医療内容の拡充を図っている。

 医療人の育成では、大学病院の病室と各診療科の外来などを通じて学生の臨床教育、卒後研修を実施するほか、信州大学と県内の関連病院との緊密な連携のもと、長年にわたって研修医を育ててきた歴史を持つ。

 2004年度からは、卒後臨床研修を中心とする新たな臨床研修制度が実施され、信州大学では長野県内関連病院と統一研修プログラムを推進している。具体的には、2年間の卒後臨床研修のうち、1年間は信州大学、もう1年間は県内19の関連病院で行っている(図1)。

図1:卒後臨床研修は、1年間を信州大学、もう1年間は県内19の関連病院で行われる 「各診療科の最先端を担う高度な知識や技能が集中する大学病院と、一般的な疾患や急性疾患の患者を診療する機会の多い関連病院とがお互いに補完し合うことにより、充実した研修プログラムを実施しています」と話すのは、信州大学医学部教授で、卒後臨床研修センター長を務める小西郁生氏である。

 大学病院と関連病院の双方でプライマリーケアを修得できる利点から、初年度の2004年度には40名、2005年度は49名の研修医が統一研修プログラムに参加している。
MeetingPlazaを活用した遠隔セミナーで研修医を支援
 統一研修プログラムでは、研修医の半数ずつが大学と県内関連病院でそれぞれ1年間、臨床研修を行う。「どの病院で研修しても、研修医は統一されたレベルに達する必要があります。また、大人数の研修医がいる大学病院と異なり、関連病院は研修医が少なく、連帯感も希薄になりがちです。こうした研修医の支援策として、初年度から毎月1回の頻度で、遠隔セミナーを開催しています」(小西氏)。

 遠隔セミナーのヒントは、大学病院で以前から実施している遠隔医療にあるという。長野県は県域が広大なことから、大学病院と遠隔地の病院や診療所などの間をテレビ会議で結んで、救急患者の診断支援や臨床カンファレンスに役立てたり、あるいはテレビ電話を用いて患者の在宅ケアを支援するなど、ネットワークを活用した遠隔医療に長年取り組んできた経緯がある。

 「時間や距離の制約があり、わざわざ研修医が大学病院に足を運んでセミナーを受講するのは大変です。関連病院内で研修医が手軽にセミナーを受けられる環境を整備したかったのです」と、医療情報部 副部長の坂田信裕氏は話す。信州大学で行われる講演の模様を県内19の関連病院にリアルタイムに配信、質疑応答も可能な双方向のコミュニケーションにより、関連病院の研修医にも好評だという。

 この遠隔セミナーのプラットフォームを担うのが、NTTアイティの「MeetingPlaza電網会議室サービス」(ASPサービス)である(図2)。

 「いくつかのシステムを検討しましたが、ISDNから光回線に対応でき、PCをベースに手軽にWeb会議が行えることや、導入・運用の負荷がかからないことなど、さまざまな要件を絞り込んだ結果、MeetingPlazaが最適だと判断しました」と坂田氏は選定理由を説明する。専用タイプのテレビ会議システムの導入も検討したが、初期投資コストがかかりすぎることから見送られた。また、ASPサービスであればIT技術の革新や接続先の拡張などにも柔軟に対応できるとの判断もあった。

図2:信州大学医学部附属病院におけるMeetingPlaza活用例
山岳医療や小児科入院患者のコミュニケーションにも活用
  関連病院は県内各地にあり、必ずしもブロードバンド環境が整った場所にあるとは限らない。そのため、医療情報部では導入前の動作検証を綿密に実施。「遠隔医療の経験から、音声品質が重要だと考えていました。音声がクリアかどうか、セミナーで使用するファイルの共有が全病院間できちんと行えるかなどを検証しました」(坂田氏)。

 MeetingPlazaによる遠隔セミナーを始めて約1年半が経過したが、その効果について小西氏は、「毎年、同様の研修プログラムを組んでいますが、研修医が実際に患者と接しながら、セミナーを繰り返し受講することで理解を深めることができます」と述べる。

 また、大学病院ではサーバータイプのMeetingPlaza(パッケージSI)も導入している。北アルプスの常念岳の常念小屋に併設された信州大学常念診療所に、夏季のピークシーズンには医学部山岳部の学生、ボランティアの医師、看護師の医療スタッフがおり、登山者の病気、ケガなどの治療にあたっている。この常念診療所と大学病院間を無線LANで結び、MeetingPlazaを用いて救急患者の状態を伝えるなど、山岳医療支援に活用していることもその一例だ。

 また、大学病院の小児科では、無菌室で治療を受ける子供のコミュニケーションに利用。無菌室と院内学級を結んで授業を受けたり、子供の自宅を結んで家族とのコミュニケーションを図るなど、さまざまなシーンでMeetingPlazaが活用されている。

 卒後臨床研修センターでは、遠隔セミナーに加え、研修医のeラーニングにも取り組んでいる。「研修医は診療や手術などで遠隔セミナーを受講できないこともあります。eラーニングを活用すれば、オンデマンドで研修することが可能です」と坂田氏は話す。遠隔セミナーの模様をVODサーバーに蓄積してストリーミングで配信するなどの方法を検討しているところだという。

 「長野県内で医師として成長する過程で、研修医の教育や研究などを支援する手段のひとつとして、Web会議システムは大きな可能性を持っています」と小西氏は強調する。また、研修医に加え、関連病院の看護師なども遠隔セミナーに参加。「治療、看護の最前線にいる医療従事者の方々も、最新の情報や知識を習得することにより、地域医療の高度化に寄与できます」(坂田氏)。

 病病連携や病診連携が加速する中、Web会議システムを活用した情報交換や遠隔医療の役割が増している。「その適用範囲を拡大するためにも、セキュリティを含めた機能強化をお願いしたいですね」と両氏はNTTアイティに期待する。全国でも先進的な取り組みとして遠隔セミナーなどを通じた研修医支援を行う信州大学医学部附属病院卒後臨床研修センターの活躍が注目されている。

MeetingPlazaの詳細情報はこちら s01

User Profile
信州大学医学部附属病院 信州大学医学部附属病院
所在地:長野県松本市旭3-1-1

概要:19の診療科と19部門からなる診療施設等を持つ特定機能病院。最先端の医療機器・医療設備を整え、700床の病室と各診療科の外来を通して学生の臨床教育、卒後研修などを行うとともに、地域の基幹病院としての重要な役割を担っている。
http://wwwhp.md.shinshu-u.ac.jp/


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